学報80号
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SHONAN INSTITUTEOF TECHNOLOGY時代のニーズを見据えて中期計画を策定しました学長の渡辺です。新年度の始まりにあたり、ご挨拶と本学の取り組みや今後の展望についてお伝えします。本学は1963年の開学以来、「社会に貢献する技術者の育成」という理念を掲げ、自由で新しい技術教育を追究してきましたが、テクノロジーの劇的な進化やグローバル化、18歳人口の減少や人生100年時代の到来、頻発する自然災害や深刻化する環境問題など、人類はかつてないほどの変化に直面しています。こうしたことから、私たちは時代のニーズに合った実学教育を展開するために中長期的な視点のもと「湘南工科大学 第1次中期計画 2020-2024」を策定しました。中期計画は「教育」「学生支援」「地域連携・地域貢献」「高大連携」「研究」「戦略的広報と学生募集」という6つの柱から構成されています。具体的にどのような内容なのか、一例を紹介しましょう。大学案内ロボットが本格稼働「AI R&Dセンター」もオープン教育における取り組みの一つが、成績優秀な2年次生以降の学生が履修できる「学科横断型学修プログラム」です。数々の先端技術は、複数の分野の英知が横断的に活用されて発展しています。こうした先端技術の学修に興味・関心の高い学生のため、所属する学科で専門性を深めながら他学科の関連科目も履修できるプログラムとして、「XRメディア※1」「ロボティクス」「AI」「IoT※2」の4コースを開設しています。先行して始まった、ロボティクスコースでは目に見えるかたちで成果が出てきました。3・4年次生が中心になって開発を進めている大学案内ロボット「SITTER Ⅱ」です。音声・画像認識によってモノの識別や言葉の聞き取りを行い、音声合成によって言葉を発することが可能な性能を有しています。先日挙行し02※1=XRは、バーチャル・リアリティ(VR:仮想現実)、オーグメンテッド・リアリティ(AR:拡張現実)などの総称「クロス・リアリティ」の略称。※2=IoTは「モノのインターネット」、つまり、さまざまなモノがインターネットを通じて連携し、相互に制御する仕組みを意味します。た学位記授与式、入学式では、司会者の横で進行補佐の役目をSITTER Ⅱが担当しました。将来的には、大学内の案内役を務めてもらう予定です。また3月末には、AIコースの関連施設として「AI R&D センター(AI Research and Development センター)」をオープンしました。主にAIコースの学生が利用する場となりますが、同センターを基点として2年次生から高度な複合領域に取り組むことが可能となります。3年次生という早い段階でAI分野の学会発表に挑む学生が続々出てくることも、夢ではありません。新たに策定した本学のタグライン「やりたいことを、できることに。」本学では、さらに大学のビジョンとその内容を簡単に伝えるための「タグライン」を新たに策定しました。タグラインとは、社会に対して本学がどのような価値を提供できるのかを簡潔に示した言葉です。「技術教育のあり方と、人間教育のあるべき姿を、新しい価値観で描き続ける」上記が本学のビジョンであり、タグラインは「やりたいことを、できることに。」としています。このタグラインを実現すべく、今後もいっそうの教育改革を推進していく所存です。「やりたいこと」を自ら発見できる学生を集めるためには、主体的・能動的に考えられる人材を採るための入試制度改革が必要です。さらに、「やりたいこと」を「できること」まで推し進めるためにはそれに適した教育組織が欠かせません。現在の1学部6学科体制の検証を行い、必要ならばその見直しも行うことになっていくでしょう。依然として、コロナ禍のもとで学ぶ日々が続きます。しっかりと対策を講じつつ、「やりたいことを、できることに。」するための勉学に励んでください。学長THESHONAN渡辺 重佳

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