学報86号
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10SHONAN INSTITUTEOF TECHNOLOGYHIGH SCHOOLシンボル的存在となる新図書館HABITATが開館「ビジョン」と「タグライン」を生徒たちにしっかりと伝えていきたい「進学特化コース」がスタートし文武両道の特色ある教育がより進化 2023年を振り返ると、湘南工科大学創立60周年記念としてさまざまなイベントが開催され、その一環として附属高校である本校では6月4日に新図書館の「HABITAT(ハビタット)」が開館しました。2019年からプロジェクトチームが結成され、建築家やデザイナー、教員だけでなく、生徒も積極的に意見を出して創り上げた図書館です。校舎の奥まった場所にあった旧図書館から一転し、高校の正門前に、開放的で目を惹くデザインの建物へと生まれ変わりました。単に図書の貸し出しを行うだけでなく、静かに勉強や読書ができるスペースと、飲食や会話もできるテラスなどのスペースに分かれるほか、映画などを上映できる階段教室、2023年に新設された進学特化コースの教室などもあり、多くの生徒が集まり、学び合い、交流する知の拠点となっています。 学校説明会などで本校を訪れた中学生や保護者の方からの注目度も高く、本校の学びのシンボル的存在として、長く愛される施設となることを願っています。 本校では2022年度に、こうありたい理想のイメージとして「ビジョン」を、本校が大切にしたいメッセージを「タグライン」として策定しました。ビジョン自律した自由の精神を養い、ともに学び合う人間教育を通じて、社会で躍動する多彩な個性を育む。タグライン「さあ、いま、ここから。」 私自身、朝礼やお知らせなどを通して、折に触れ生徒たちに「ビジョン」と「タグライン」の言葉を届けています。 さらに、例えば、新図書館を生徒みんながよりよく使うためには、自由でありつつ自律が必要であったり、特色あるコース別の生徒たちが互いの個性を尊重しつつ学び合ったりと、日々の学校生活を通して、「ビジョン」や「タグライン」が生徒たちに浸透していってくれれば、何より嬉しいです。 2023年度に新設された東大をはじめとする旧帝大および医学部に挑戦する「進学特化コース」では、現在20数名の生徒が学んでいます。対話を通した少人数制の授業を展開し、常に生徒同士で活発なコミュニケーションを取ることで、自ら疑問を見つけ、答えを探す力を育んでいます。また、23年度は難関私立大を目指す「アドバンスコース」から医学部合格者も輩出しました。医師でもある本校の糸山祐理事長が自ら医学部志望の生徒を指導し、生徒もその指導に応え、熱意を持って勉強に取り組んだ成果だと思います。 真のアスリートを目指して全国レベルの大会等で活躍する「体育コース」、高大一貫7年間教育で技術者としての知識とスキルを確立する「技術コース」、自由な学びの環境で将来の選択肢を広く持つ「スタンダードコース」とともに、今後、より多様な個性を持つ生徒が集まり、文武両道を超えた豊かな学びの環境をつくっていってくれることを期待しています。附属高等学校校長山室 智明THESHONAN

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