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働きがいも経済成長も



すべての人々のための包摂的かつ持続可能な経済成長、雇用およびディーセント・ワークを推進する
世界人口のおよそ半数は、1日当たり約2ドル相当の金額で暮らしていますが、世界全体の失業率は5.7%であり、仕事があっても貧困から逃れられない状況が多くの場所で生じています。この遅々とした不公平な前進は私たちに対し、貧困根絶を目指すそれぞれの経済・社会政策を再考、刷新することを求めています。 ディーセント・ワーク(働きがいのある人間らしい仕事)の機会が継続的に欠如した状態や不十分な投資、過少消費は、すべての人々が前進を共有しなければならないという、民主主義的社会を下支えする基本的な社会契約の衰退をもたらします。世界全体の1人当たり実質GDPの年平均成長率は対前年で上昇しているものの、開発途上地域には依然として、成長が減速し、2030年の7%という成長ターゲットから遠ざかっている国が多くあります。労働生産性が低下し、失業率が上昇する中、賃金の低下によって生活水準も悪化を始めています。
持続可能な経済成長を遂げるためには、経済を刺激し、かつ、環境に害を及ぼさない質の高い仕事に人々が就ける条件を整備することが必要になります。雇用機会とディーセントな雇用環境は、現役世代の人々すべてにとって重要です。所得を管理し、資産を蓄積し、生産的な投資を行うためには、金融サービスへのアクセスを拡大する必要があります。世界の最貧地域では、貿易や金融、農業インフラ整備へのコミットメントを強化することも、生産性の向上と失業の減少に役立つでしょう。

事実と数字
  • 全世界の失業率は2017年に5.6%と、2000年の6.4%から低下しています。
  • 2016年の時点で、全世界の労働者の61%がインフォーマル・セクターで雇用されています。農業部門を除けば、労働者の51%がこの雇用類型に当てはまります。
  • データが入手できる45カ国中40カ国で、男性の賃金は女性を12.5%上回っています。
  • 全世界的な男女の賃金格差は23%であり、決定的な対策を取らなければ、賃金平等の達成にはさらに68年を要する計算になります。男性の就労率94%に対し、女性の就労率は63%に止まっています。
  • 女性の社会進出は進んでいるものの、女性による無償の育児・家事労働は依然として男性の2.6倍に当たります。
  • 2016年から2030年にかけ、全世界で新たに労働市場に参入する4億7,000万人に雇用を提供する必要があります。

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