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飯島 敏明さん


※内容は2024年11月取材時
横浜市立泉が丘中学校 校長
飯島 敏明さん
工学部 機械工学科 1988年3月卒業
横浜市立末吉中学校 技術科 教諭 1988年4月~1994年3月
横浜市立寺尾中学校 技術科 教諭 1994年4月~2004年3月
横浜市立都田中学校 技術科 教諭 2004年4月~2008年3月
横浜市立岡津中学校 技術科 教諭 2008年4月~2015年3月
横浜市立東野中学校 副校長    2015年3月~2017年3月
横浜市立栗田谷中学校 副校長   2017年4月~2019年3月
横浜市立大鳥中学校 副校長    2019年4月~2020年3月
横浜市立西谷中学校 校長     2020年4月~2024年3月
横浜市立泉が丘中学校 校長    2024年4月~ 

神奈川県公立中学校教育研究会 技術・家庭科研究部会 副部会長

 教員を目指した理由
学校の先生になりたかったのは、「学校」という居場所、環境が好きだったからです。企業に就職して「学校」から離れることに少し不安もありました。いいことも悪いこともたくさんありましたが、「学校」の中にずっといたいなと思って教員を目指すようになりました。
湘南工科大学へは「技術」の教員免許が所得できることも志望動機の一つでした。技術科の教員免許が取れる大学はあまりなく貴重な大学でした。「モノづくり」が好きで、切ったり、組み立てたりをすることによって、考えていたものが具体化して、形になって、そこにモノがあらわれる。そういうことに魅力を感じています。大学では、当時あったワンダーフォーゲル部に1年間所属していました。教員になってからは、水泳部の顧問を1年間行い、その後バスケットボール部の顧問をしていました。
 教員という仕事の大変さ、やりがいを感じる部分
大変さとやりがいは紙一重。教員という仕事は、やり出せばいくらでも突き詰められる仕事だと思います。
例えば、子どもたちのために授業を改善したり、工夫したりしようとするときに、多くの人の話を聞いたり、研究会に参加したり、自分で勉強したりしますね。そういう時間を確保し、自ら取り組むのは、労力のかかる大変なことです。
また、子どもを一人ひとり丁寧に見取ること(教育現場で使われる表現で、愛情をもってその子を知ろうとすること。表情をじっくり見て、話をよく聴いて、その子のよさに気づき、のばすこと)も、時間のかかる大変なことです。でも、それをちゃんとやればやるほど、子どもたちからは、成果として返ってくるんです。それが大変さでもあり、やりがいでもある。
 若い世代の先生たちのこと
私が教員になったときに教わったことと、今教員になっている若い世代が教わっていることは、時代とともに変わってきています。生徒に「教える」こと自体もそうですが、「働く」ことに対しての価値観や見出すものも変わっていて、そういった感覚の違いは感じます。
私たちのときは、たくさん働くことがいいとか、昔の企業戦士みたいな、やればやるほど頑張ったね、といった風潮がありました。今は、時間内にいかに効率よくできるかが重視されていて、その違いが大きいですね。それを今の時代には求められている。昔の先生は、朝から晩までずっと“学校の先生”として動いていましたが、今は、勤務時間内は学校の先生ですが、勤務を離れれば、ひとりの“個人”になる。
でも、昔の私たちも、今教員になっている人たちも「子どもたちのために何かやりたい」という “心”は変わっていないと思うんです。これだけハードな環境と社会で言われている教育現場でも、教員という仕事に就いている、就こうとしている人たちは、「子どもたちのために」という志が高い。つまり、昔と今で、心は変わっていないけど、社会の状況が変わってきたのだと思うのです。
私たちのときは朝から晩まで学校にいるし、土・日は部活で、プライベートはほぼない、といった感じでした。盆と正月しか休まない、みたいな先生が普通にいた時代から、今は、勤務時間を守りましょう、土・日はしっかり休みましょうと変わってきています。でも、教員として求められているものは変わらないから苦労する。今は、時代が変わろうとしている過渡期なのだと思います。
 これから教員を目指す人へ
学校の先生という仕事は、人と関わる、とても魅力のある仕事です。売り上げが出るとか、商品になる、何かがバズる、そういったことはないですが、目の前にいる子どもたちが、こちらが一所懸命やれば必ず応えてくれる。一人ひとりの成長が、成果としてはっきりと目に見えるのが魅力です。教員を目指す人たちは、ぜひその魅力を一緒に感じて、一緒に仕事をしてほしいなと思っています。

どんな仕事にも必要なことだと思いますが、いろいろなものを見て、触れて、感じてください。実際のものでもいいし、アプリや仮想のものでもいい。自分の目で見て、触れて、感じ取って、それをどういう場面でもいいから「表現」してほしいのです。それが、教育の現場に出たときに、きっと役に立ちます。
また、さまざまな経験をする中で、失敗したり、心が折れたりするようなマイナスと感じるようなことがあったとしても、いつか必ずプラスになって自分に返ってきます。プラスの経験はもちろん自分のものにして、失敗は失敗として終わらせない。そんな思考でいてほしいと思います。
そして特に、人とのつながりをたくさん持つようにしてほしいと思います。学校の先生は、人と関わる仕事ですから。
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