工学的知識を身につけ、
人間や環境への理解を深めてほしい
人間や環境への理解を深めてほしい
スポーツ医学をバックグラウンドとする人間環境学科の野上佳恵准教授は、 ビーチに近いキャンパスであることを生かして、サーファーを対象とした研究を行っています。 マリンスポーツをはじめあらゆるスポーツに通じる、アクティブな研究室です。。
サーファーを研究対象として、サーフィン中の筋肉やストレス値などを調査
湘南工科大学のキャンパスは、多くのサーファーでにぎわう湘南海岸まで300m。夏季には1週間の集中講義として「サーフィン実習」が行われるなど、この恵まれた環境を生かして、本学ならではの授業も行われています。
私自身もサーフィン経験者で、マリンスポーツ全般が好きなことから、現在はサーファーの研究に取り組んでいます。スポーツ医学の分野でもサーフィンの研究はほとんどされていません。サーフィンに伴うケガや波の特性などについての研究はありますが、サーファー自身についての研究は少ないので、サーファーの身体について内科的、外科的の両面から調べているところです。
幸いに学内にはサーファーがたくさんいます。彼らに協力してもらい、まずは陸上で筋電計をつけてパドリングやテイクオフ、ライディングなどの動作をしているときの筋肉の動きを見ています。今後は筋電計に防水対策を施した上で、実際に海でサーフィンをしている最中の動きを測定する計画です。内科的な側面としては、ストレス、乳酸値、血管の柔らかさなどをチェック。さまざまな方面から、サーファーの動きや身体的特徴を明らかにしたいと考えています。
私自身もサーフィン経験者で、マリンスポーツ全般が好きなことから、現在はサーファーの研究に取り組んでいます。スポーツ医学の分野でもサーフィンの研究はほとんどされていません。サーフィンに伴うケガや波の特性などについての研究はありますが、サーファー自身についての研究は少ないので、サーファーの身体について内科的、外科的の両面から調べているところです。
幸いに学内にはサーファーがたくさんいます。彼らに協力してもらい、まずは陸上で筋電計をつけてパドリングやテイクオフ、ライディングなどの動作をしているときの筋肉の動きを見ています。今後は筋電計に防水対策を施した上で、実際に海でサーフィンをしている最中の動きを測定する計画です。内科的な側面としては、ストレス、乳酸値、血管の柔らかさなどをチェック。さまざまな方面から、サーファーの動きや身体的特徴を明らかにしたいと考えています。
高齢者とアスリートの心機能を調べ、水中リハビリについての研究も
学生時代の専攻はスポーツ医学で、以前は大学附属病院の循環器内科に勤務して心臓循環器の研究をしていました。その当時は医療機関にいたこともあり、超音波検査機を使って心臓の機能を調べたり、血液を使った生化学的検査も行っていました。
特に注力していたのは、健康な高齢者とアスリートの心機能に関わる研究でした。例えば、心臓内の血流は心臓の拍動によって変化していますが、アスリートの心腔内血流がどのように変化しているかを超音波によって調べるのです。
また、水中での心機能について調べる研究も行っていました。水中では人にかかる圧力(静水圧)が高くなり、静脈還流量(心臓から出て全身を巡った血液が静脈を通じて戻ってくること)も増えます。静脈還流量は運動時にも増加しますから、水中にいるだけで運動していることになり、高齢者が身体への負荷をかけずにリハビリテーションを行うことになると考えました。そこで、末梢血管を拡張してから運動をしてもらったり、水中にいる被検者の心機能を超音波で見たりしていました。
現在は、VO2(酸素摂取量)、血管年齢、骨密度などを計測し、主にアスリートの動きにフォーカスした研究を行っています。
特に注力していたのは、健康な高齢者とアスリートの心機能に関わる研究でした。例えば、心臓内の血流は心臓の拍動によって変化していますが、アスリートの心腔内血流がどのように変化しているかを超音波によって調べるのです。
また、水中での心機能について調べる研究も行っていました。水中では人にかかる圧力(静水圧)が高くなり、静脈還流量(心臓から出て全身を巡った血液が静脈を通じて戻ってくること)も増えます。静脈還流量は運動時にも増加しますから、水中にいるだけで運動していることになり、高齢者が身体への負荷をかけずにリハビリテーションを行うことになると考えました。そこで、末梢血管を拡張してから運動をしてもらったり、水中にいる被検者の心機能を超音波で見たりしていました。
現在は、VO2(酸素摂取量)、血管年齢、骨密度などを計測し、主にアスリートの動きにフォーカスした研究を行っています。
ダイビングライセンスを取得する「海洋スポーツ演習」で海洋環境についても学ぶ
研究ではありませんが、「海洋スポーツ演習」という授業には力を入れています。湘南工科大学はこんなにもビーチに近い恵まれた環境でありながら、海洋系の授業がほとんどないことをもったいないと感じていたからです。
私はスキーやトライアスロンなどさまざまなスポーツに親しみ、ダイビングなどマリンスポーツも好きです。自分自身、ダイビングを通じてたくさんのことを学ぶことができましたので、学生たちが海について知る機会になればと思ったのです。
ダイビングのライセンスを取得すると、単にダイビングのテクニックを学ぶのではなく、バディを組む仲間と協力しながら水中で動作すること、海流や潮流、海洋生物、海やビーチでのマナーなどの海洋に関する幅広い知識が身につきます。また、実際に潜ってみると、きれいに見える海底にたくさんのゴミが落ちていることを目の当たりにします。近年海洋のマイクロプラスチックが世界で問題になっていますが、身近な問題として海洋環境について真剣に考えるきっかけにもなるでしょう。
この講義では海でダイビング講習に参加してもらい、オープンウォーターダイビングのライセンス(PADI)を取得することができます。最終的にダイビングライセンスを取得しておくと、海のゴミ拾いやサンゴの植樹など、海洋関連のボランティアにも参加できるようになったり、活動の可能性が広がります。
私はスキーやトライアスロンなどさまざまなスポーツに親しみ、ダイビングなどマリンスポーツも好きです。自分自身、ダイビングを通じてたくさんのことを学ぶことができましたので、学生たちが海について知る機会になればと思ったのです。
ダイビングのライセンスを取得すると、単にダイビングのテクニックを学ぶのではなく、バディを組む仲間と協力しながら水中で動作すること、海流や潮流、海洋生物、海やビーチでのマナーなどの海洋に関する幅広い知識が身につきます。また、実際に潜ってみると、きれいに見える海底にたくさんのゴミが落ちていることを目の当たりにします。近年海洋のマイクロプラスチックが世界で問題になっていますが、身近な問題として海洋環境について真剣に考えるきっかけにもなるでしょう。
この講義では海でダイビング講習に参加してもらい、オープンウォーターダイビングのライセンス(PADI)を取得することができます。最終的にダイビングライセンスを取得しておくと、海のゴミ拾いやサンゴの植樹など、海洋関連のボランティアにも参加できるようになったり、活動の可能性が広がります。
スポーツや医学と工学は密接な関係。両方を知ることで世界は広がる
この研究室には、スポーツや人体に興味がある人にぜひ来てほしいと思っています。スポーツや人体のことは体育系の学部でないと勉強できないと思っている学生もいるかもしれませんが、研究に使う測定機器や超音波などの検査機器はどれも工学的知識の集積です。例えば、心臓外科では工学の知識が必須で、医学と工学はすごく密接な関係にあるのです。
私はスポーツ医学が出発点でしたが、湘南工科大学で工学や情報系の先生たちと出会い、新たな発見も多くありました。学内には医療系に強い先生もたくさんいますので、そのような先生方と連携して新たな分野にチャレンジすることも可能です。
海が近くマリンスポーツに親しみやすいという恵まれた環境でもありますし、私自身も、この環境にいるお陰でいろいろな方向に興味が向くようになりました。すでに興味がある分野が決まっている人はもちろん、研究を通じて、工学、医学、スポーツ、環境と、幅広い方向に道が開けるチャンスです。
私はスポーツ医学が出発点でしたが、湘南工科大学で工学や情報系の先生たちと出会い、新たな発見も多くありました。学内には医療系に強い先生もたくさんいますので、そのような先生方と連携して新たな分野にチャレンジすることも可能です。
海が近くマリンスポーツに親しみやすいという恵まれた環境でもありますし、私自身も、この環境にいるお陰でいろいろな方向に興味が向くようになりました。すでに興味がある分野が決まっている人はもちろん、研究を通じて、工学、医学、スポーツ、環境と、幅広い方向に道が開けるチャンスです。