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総合デザイン学科


※内容は[大学案内2020]特設サイトから転載

「デザイン×工学」

工学に基づいてデザインをすれば、より機能的で美しい製品を生み出すことができます。
有名なスティーブ・ジョブズの言葉に「デザインとは、単にどのように見えるか、どのように感じるかということではない。どう機能するかだ(Design is not just what it looks like and feels like. Design is how it works.)」というものがあります。また、デザインの語源は、ラテン語のdesignare(計画を記号に表す)が由来と言われ、設計・意匠・計画・構想・機能といった意味合いを元来持っています。

米国のコンサルティング会社によると、デザインを重視した考え方を経営に取り入れている企業の株価が、この10年で大幅に上昇しているという統計も出ているそうです。美しい、使いやすい、だけでなく、企業の価値までも上げる力をデザインは持っているのです。

総合デザイン学科では、プロダクトと空間環境について実践的に学びます。考えては創る、創っては考える。その往復を重ね、デザインとテクノロジー両方の感性を育みます。思考と感覚が入り混じる鍛錬を通じ、さまざまなテクノロジーが複雑に絡み合う社会をデザインするための発想力と実践力を身につけたクリエイターを育成します。

デザインとは何か? 原理と考え方を作品制作を通して習得

総合デザイン学科では、1年次から3年次までの必修科目「総合デザインプロジェクト」をカリキュラムの中心に位置づけています。個人、またはグループでさまざまなデザイン作品を実際に制作するのがこの授業で、デザインのアイデアを考え、それを具現化し、プレゼンテーションを行う課程を通して、学生たちの発想力と実践力を養うことを目的としています。

写真撮影、映像編集、住宅模型、木工、光のオブジェ制作など、学年や担当教員によって制作する課題は異なりますが、2018年度の「総合デザインプロジェクト2B」では、カム構造を使用した機械装置(AUTOMATA)を製作しました。
回転運動を直線運動へと変える「カム構造」を機構のベースに使って「抽象的なイメージをいかに動きで表現するか?」が、この授業の課題。どんなイメージを表現するかは学生たちのアイデアにまかされているため、発想の豊かさがまずは試されることになります。
最初は難しい課題に頭を悩ませていた学生たちですが、やがて表現したいテーマをそれぞれ見つけていきます。水の流れや人の動きを表現する学生もいれば、ゴシゴシ、バシャーといった擬音語(オノマトペ)を動きで表現しようとする学生もいます。表現したいテーマが決まったら、それをどうやって動きに落とし込むかを考えながらCADで設計図を作り、レーザーカッターで木材部品を切り出して、組み立てていきます。

急速に変化するテクノロジー社会を生き抜くためには、柔軟な発想力が必要

「抽象的なイメージを動きで表現してみなさい」と言われて、最初は「具体的なテーマを設定してくれないと、何を作っていいのかわからない」と、戸惑う学生もいます。しかし、実はこれは、社会に出た際の実践力を養うためのトレーニング。実際の仕事では、具体的にこういうものを作って欲しいという発注よりも、漠然としたイメージだけを告げられるケースのほうがはるかに多いもの。どれだけ柔軟な発想ができるかが、社会に出てからの大きな強みになってくるのです。

柔軟な発想力は、デザインの分野に限らず、テクノロジーのすべての分野において、今後ますます欠かせないものになってくるはずです。
絵を描く場合、いくつかの絵の具を混ぜ合わせながら、新たな色をつくっていきます。それと同じで、今のテクノロジーのほとんどは、既存の技術の組み合わせで成り立っています。組み合わせを考える際も、常識にとらわれすぎていては新しいものは生まれてきません。さらにもっと広げて考えるなら、柔軟な発想力は、人生を生き抜くための力になるといってもいいでしょう。テクノロジーの世界は刻一刻と変化しているため、今注目されている技術や職業が明日は時代遅れになってしまうことだって十分ありえます。そんな時代を果敢に生き抜いていくためには、頭のしなやかさがどうしても必要になってくるのです。

デザインの授業と聞くと、いかに美しくて丁寧なモノを仕上げるかが評価のポイントと思われがちですが、工学系のデザインに求められているのは、手先の器用さよりも発想の豊かさ、頭の柔軟性です。
発想力を磨き、これまでにないモノを作り出す人材が育っていくことが期待されます。
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