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人々の暮らしや社会の“当たり前”を守る技術者へ人々の暮らしや社会の“当たり前”を守る技術者へ

人々の暮らしや社会の“当たり前”を守る技術者へ

工学部 電気電子工学科4年
東京実業高等学校出身
内定先:一般財団法人
関東電気保安協会
恵田 拓真

電気がない生活に直面
東日本大震災が原点に

12年前、小学3年生の時に東日本大震災が起きました。その影響で住んでいた地域が計画停電の対象となり、「照明が点かず暗い」「冷蔵庫・冷凍庫が使えない」「テレビが見られない」など当たり前のように享受してきた電気を制限される生活に直面し、「電気が使えないとこんなに不便なんだ」と衝撃を受けたことを覚えています。このことが電気に興味を持つきっかけになり、将来は、インフラ業界の中でも電力業界の仕事に就きたいと思うようになりました。専門知識・技術を身につけるために電気科のある高校へ進学し、その学びをより深めるために本学へ入学しました。

コミュニケーション能力がアップ
学科横断型のグループワーク

4年間を振り返って、「共通基盤ワークショップ」が一番印象に残っています。他学科の学生とグループになり、例えば「地球温暖化について考える」など、与えられたテーマに対して課題を見いだし、協働して解決策を導き出して、それをプレゼンテーションするというグループワークでした。課題解決能力もさることながら、グループ内で幾度となく議論を繰り返す中で、メンバーの意見を理解し、共感することの重要性を学び、コミュニケーション能力や協調性が身についたと感じています。さらに、他学科の学生の考えを通じて、「そういう発想もあるのか!」と気づきや発見があり、物事の見方や捉え方を広げてくれる科目でもありました。

電気機器・発変電・送配電工学の基礎理論を、実践を通して具体的な現象に結びつけて理解する「電気工学実験」も好きでした。実験は毎回楽しくて深い学びにつながる一方で、その後のレポート作成では、内容の深さ・精度はもちろん、「仕様を満たす」「納期厳守」など社会人を見据えて設けられた厳しい条件もクリアしなければならず、在学中に一番苦労した記憶があります。しかし、先日、社会人になった本学科の先輩が、「あの時のレポート作成が今の仕事に役立っている」と教えてくれて、“生きる学び”を得られる本学科の魅力をあらためて実感しました。

「不安」が「安心」に
コロナ禍の学び

入学直後にコロナ禍になり、当時、「このままちゃんと学べるだろうか」と正直不安になったことを思い出します。それでも、ZoomやGoogle Meetなどを使ったオンライン授業がすぐに開講されるなど学修環境が早期に整えられ、先生方も私たちが主体的に学べるようさまざまな工夫を図ってくれました。一人ひとりの進捗状況を踏まえて進む授業を通して、「学びを止めない」「誰一人取り残さない」という先生方の気持ちがひしひしと伝わりました。コロナ禍において、こうしたことは本学に限ったことではないと思いますが、学修意欲を掻き立てられ、むしろ学びに集中することができました。

就職活動中には、就職課の学科担当の就職アドバイザーの方々にもお世話になりました。履歴書の書き方や面接対策をはじめ、私に合った企業紹介や就活の進め方まで具体的にアドバイスしてくれて、心強かったです。おかげで早期に内定をいただくことができました。

安全かつ効率的な
電力供給に貢献したい

3年次から、さまざまな産業に応用されて、社会基盤を支えている電気工学(強電)を専攻し、専門知識・技術を磨いてきました。この学びを生かし、卒業後はビルや工場の受電設備、家庭の分電盤の点検・保安業務などを行う会社で働く予定です。業務を通じて、各所の電気事故を未然に防ぎ、人々の暮らしや社会の“当たり前”を守る社会貢献度の高い仕事です。

今後は、実務経験を積みながら、まずは保安業務に必要な国家資格「電気主任技術者(第3種)」の取得を目指します。そして、技術の進化が加速する中で常に学び続ける姿勢を忘れずに、一人前の電気主任技術者として成長し、安全かつ効率的な電力供給に貢献していきたいと思います。

※学年・内容は取材時