湘南から未来へ
湘南工科大学スペシャルサイト
「モビリティ」×「UXデザイン」で新たな“移動体験”を創りだす!
絵を描くことやモノづくりが
デザインを志す原点に
幼い頃から絵を描くことやモノづくりなど、広い意味でデザインすることが好きでした。将来は好きなことを生かした仕事に就きたいと考える中で、総合デザイン学科を有する本学の附属高校に興味を持ち入学。その後、本学へ進学しました。
プロダクト・空間・エンジニアリングという3分野のデザインを横断的に学べるのは、総合デザイン学科の大きな魅力です。大学進学当時も、具体的にはまだどんな分野のデザインをやりたいか定まっていなかった私にとって、そうした幅広い学びを得ながら将来を考えていける環境が心強くもありました。
恩師が照らしてくれた
「モビリティデザイン」への道
1年次はデザインと工学の基礎を学びながら進むべき道の模索を続け、「これだ!」と確信したのは2年次の夏に経験したインターンシップの時でした。それを勧めてくれた恩師こそが、現在は定年退職された高野教授です。日産自動車(株)でチーフデザイナーや日産デザイン・ヨーロッパ社社長などを歴任された方で、1年次にスケッチなどプロダクトデザインの基礎を教わりました。そうした接点から、声をかけていただいた産官学連携プロジェクトに参加し、指導していただく中で、ある日、先生から「モビリティ業界のインターンシップに応募してみないか」と勧められました。1年次から文房具や小型家電などプロダクトのコンペティションに積極的に応募・参加していましたが、インターンシップは未経験。また、馴染みのなかったモビリティ業界に少し戸惑いましたが、思い切って挑戦した先に「モビリティデザイン」という私が目指したい分野があったのです。モビリティというと、自動車やバイクなど移動手段がデザイン対象と捉えていたのですが、そうではなく、既存の枠を超えた移動に関わる乗り物・手段すべてが対象だと知りました。このインターンシップを通して、モビリティデザインの力で新たな“移動体験”を創りだす面白さを体感するとともに、そうした体験が人々に与える豊かな未来への可能性も感じて胸が高鳴りました。
研究室の学びを通じて身についた
UXデザインの基礎力
1年次から3年次にかけて履修する「総合デザインプロジェクト」が気に入っています。本学科の中心的カリキュラムで、デザインにおける構成原理と考え方を講義や作品制作を通して実践的に学んでいきます。作品は主に共同で制作するのですが、純粋なモノづくりの楽しさはもちろん、トライアンドエラーを繰り返しながら、仲間と意見を交わし、時に議論しながら作り上げる作業は刺激的で、完成した時の達成感もひとしおでした。
昨今、あらゆる業界で注目されるUX(ユーザーエクスペリエンス)デザインは、モビリティデザインを考える上でも欠かせません。UXデザインは、人々の課題やニーズを正確に捉え、製品やサービスを通じて「より良い体験価値を設計」するというもの。2年次から所属した赤井(1)・堀川研究室ではこの基礎力をしっかり身につけることができました。3年次にもモビリティ業界のさまざまなインターンシップに参加した中で、提案したデザインがプロダクト・UXの両面から評価をいただく機会があり、自分の成長とともにこれまでに得た学びが生きていると実感できてうれしかったですね。
(1)赤井研究室は現在ありません。
一人ひとりに寄り添った
パーソナルモビリティの実現へ
卒業後は、UXデザイナーとして大手自動車メーカーへの就職が内定しています。目標は、一人ひとりに寄り添ったパーソナルモビリティの実現です。例えば、障がいのある方や歩行が困難な方に合わせた便利で快適なモビリティがあったら、きっと“移動体験”も未来も変わるはずです。これまでフィクションの世界でしか語られなかった「空飛ぶクルマ」も、今は実用化に向けた動きが進んでいるように、私が考えるモビリティも必ず実現の時が来ると信じています。その時に向けて、就職後も関連の知見をさらに広げ、発想力・想像力に磨きをかけるとともに経験と実績を積み重ねていきたいと思っています。現状に満足することなく人としてもまい進し続けます。
※学年・内容は取材時