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“やりたいことを、できることに。”この場所から、教師としての第一歩を“やりたいことを、できることに。”この場所から、教師としての第一歩を

“やりたいことを、できることに。”この場所から、教師としての第一歩を

工学部 人間環境学科 4年
神奈川県立藤沢工科高等学校出身
内定先:川崎市教育委員会
安室 和志

「教員免許」「スポーツ工学」
自分にフィットしたキーワード

「教員免許を取る」という明確な目標を持って入学しました。教師を目指すのになぜ本学の人間環境学科なのか、それは中学時代にまで遡ります。幼い頃からスポーツが好きで、小学校低学年から中学まで野球部に所属。中学で厳しくも温かい顧問の先生と出会い、ますます夢中になり野球漬けの毎日でした。その先生のいつも楽しそうな様子を見ながら、当時、漠然とですが「教師になるっていいかも」と思っていました。その後、就職も視野に入れて工業高校に進学。3年生になり、就職を検討したのですが、担任の先生から大学進学の選択肢も提案され、頭の片隅にあった教師になるという夢を叶えられるかもしれないと思いました。それから進学先を検討したところ、「スポーツ工学」という分野が学べる本学の人間環境学科を知り、惹かれました。野球をはじめ、これまで自分が経験したスポーツを生かして学びを深められるのではないかと思ったからです。「ここで教師を目指そう」そう思い、本学に進学しました。

湘南海岸でリアル検証も
モノづくりの魅力を体感!

学科の科目で「スポーツ用具作成」が好きです。ルアー(釣りで使用する疑似餌)の製作を通じて、スポーツ用具に関する加工技術や材料工学を学びました。自分でルアーを企画設計し、バルサ材という木材を使って製作。出来上がったルアーを釣り竿につけて実際に海で使用し、製品としての実現可能性を検証・評価します。重心位置が少しでもズレていると真っ直ぐ浮いてくれないなど難しさがある一方で、モノづくりの魅力を存分に体感できる楽しい授業。座学の知識を体験的に学べるため、学びの深さも違いますね。

「伝える力を養う」は、本学科の特徴の一つです。中でも各種実験のレポート作成では、科学的な事柄を客観的に示しながら自分の考えを体系的に整理し、筋道の立った文章を書く力が磨かれました。先生に何度も添削されることで、少しずつコツや“読み手を意識する”という視点がつかめるように。1年次のレポートを読み返すと、まるで読書感想文のようで自分でも笑ってしまうほどです(笑)。社会人になれば、さまざまな人に「伝える」場面は多くなるはず。そうした際にこのスキルをフル活用していきたいと思います。

アットホームな雰囲気で
先生との距離が近い

本学科の魅力の一つが先生との距離の近さです。先生方はみんなフレンドリーで壁がなく、授業で分からないことがあればすぐに聞ける距離感。気軽に質問もしやすくて、学びのモチベーションにつながります。アットホームな雰囲気で、少人数グループごとに担当の教員がつき指導をしてくれるCC(コミュニケーションサークル)制度もあります。入学当初は分からないことも多く、「パソコンは何を買えばいい?」なんてことも聞いていました。親身になって相談に乗ってくれる存在がいる、安心して学べる環境です。

健康や環境、医療、エネルギーなど、スポーツ工学だけでなく環境科学や医療科学分野の科目が履修できるのも本学科ならでは。幅広い知識を学んだ上で、興味に応じて自分で学びを深めていけます。当初は、スポーツ工学に惹かれて入学した私ですが、透析に代表される「血液浄化」治療の実験などを通じて医療科学分野にも関心が広がり、自分の知識や技術が高まっていく楽しさを実感しました。将来の夢や、やりたいことが明確に決まっていない人でも、本学科ならそれを見つけられる充実したカリキュラムがあります。

「丈夫な構造」の理解を促す
「オリジナル教育ツール」を開発

学部の学びと並行しながら教職課程をバランスよく履修できるようになっており、中学校の技術科の教員免許をスムーズに取得することができました。2023年6月に、3週間の教育実習が行われ、中学2年生を担当しました。最初は不安や緊張でガチガチでしたが、自然教室や体育祭などの行事を通じて生徒とたくさん触れ合う機会もあり、研究授業(査定授業)では、私の授業をまじめに聞いて一生懸命応えてくれる生徒たちの姿が印象的でした。想像以上に、教えることが楽しくて、今後の教師人生の糧になるような貴重な時間になりました。

中学生の技術科教育の一環で、「面構造」「三角形構造」「四角形構造」を知って「丈夫な構造」を理解するという学びがあります。教育実習前の学内の模擬授業で、牛乳パックを利用し3つの構造模型を作って授業を展開したのですが、これが木材だったらもっとリアルに構造を捉えられて分かりやすいのではないかと考え、卒業研究ではバルサ材を使って構造模型を作り、「オリジナル教育ツール」として開発しました。現在、各模型の曲げ強度試験を済ませて、強度を数値化するところまで終わっており、あとは結果や効果をまとめる論文の作成を残すところです。

2024年4月から川崎市内にある中学校の教員になる予定です。生徒と信頼関係を築きながら、「学び」の面白さを伝えていく教師になりたいです。

※学年・内容は取材時