2019年11月2日、機械工学科が主催する技術コンテスト「第5回ものづくりチャレンジ」が松稜祭期間中に開催され、作品発表展示会と競技審査会が行われました。
同コンテストは、「新たなものを生み出す技術者になるためには、モノづくりを通して創意工夫をする機会を設けることが重要である」との考えに基づき、2015年度からスタートしたものです。
昨年に続きテーマは、自作車両によるタイムトライアル競技。「指定された乾電池以外の動力源は不可」「指定されたモーター以外の駆動装置は不可」「指定されたおもりを必ず搭載する」など課せられた条件のもと、起伏のあるコースを走行し、機構の創意工夫や製作精度によりスピードを追求することが求められます。
今回から、「コースの独立化」が図られ、従来の一面オープンだったコースを各レーンごとにフェンスで区分。これにより、最大4台の車両が他車に走行を妨げられることなく、持ち前の性能を発揮しながら同時に競技に参加できるようになりました。また、「メカニカルな設計に限定」も条件に追加され、同学科主催の競技会に相応しい、機構の工夫や工作精度、動きの滑らかさによる性能差が重要視されました。
当日は、まず各チームが製作した車両のアピールポイントなどをまとめたパネルを使って、設計コンセプトや特徴を説明しました。
競技会は、リーグ戦形式の予選と、予選を勝ち抜いたベスト4によるトーナメント形式の本戦で競い合いました。
機械工学科の学生をはじめ、学科横断型学修プログラムで学ぶ、モノづくりに熱心に取り組む学生たち5チーム17人が参加し、熱い戦いを繰り広げました。
本企画は、10月上旬のガイダンスからはじまり、その後、製作活動が本格化していきます。学生たちは、事前に製作されたコースで試走を繰り返しながら、車両に改良が加えていき、競技会1週間前には、同学科教員による事前審査を受けます。なかには、同コンテストのテーマに関連する実習科目を受講し、モーターや減速ギヤについて学びながら製作を進めたチームもいました。
優勝チームの車両は、駆動軸にモーターの回転力の伝達を接続・切断できるクラッチを自作して組み込み、下り時にクラッチを切り低抵抗状態での走行を実現させ、上りの速さだけでなく下りでの速さでも優れた結果を残しました。また、独自の木製シャーシは、ホイールベースを長くして、直進性を高めつつ、強度と軽量化を併せ持ったものに仕上げられました。さらに今回新たにコースに設定されたフェンス対策として、フェンスにバンパーが接触しても自由に回転して走行を妨げないように、バンパー先端にローラーガイドを装備。常に安定したタイムで走行することができ、非常に高い創造性や技術を発揮していました。
2位以下のチームも、前後の車輪の径を変えて、上り下りの安定性を高めたり、カーボンフレームのシャーシを採用して、軽量化と強度を併せ持たせるなどさまざまな車両がラインナップされていました。下り斜面で車両全体が転がることで搭載した鈴の音色を楽しめるようにしたモデルや、3Dプリンターを駆使した超大口径の二輪タイプ、車両という移動形態にこだわらず歩行での移動を採用したりと、どれも粒揃いのマシンばかりで見ごたえのある戦いが繰り広げられました。
また、アイデア賞とデザイン賞は、見学した市民の方の投票により決まりました。
機械工学科の大野英隆教授は「今回は例年以上にどのチームも、機械工学科の教員らが驚くほど熱心に参加する学生ばかりでした。中でも優勝チームは、"三連覇を達成したい"と昨年度の優勝メンバーにさらに同じ思いのメンバーが集まり、授業の合間にも設計について、試作パーツを用いて熱く議論する姿が度々見られるなど、普段から優れたマシンを設計製作したいという気持ちが強く感じられました。このような気持ちが今回の結果につながったのだと思います。期待した通りの結果にならなかったチームもあったと思いますが、実際に自分の手を動かし試行錯誤を繰り返し、数々の失敗からたくさんのことを学びつつ自らの機械の性能を向上させていく経験は非常に貴重で、これから技術者として巣立っていく工学部の学生にとってかけがえのない、大切なものになったと思います。今後、さらなる学修意欲の向上につながってくれることを願っています。また、これまでにこのようなイベントに参加することがなかった学生には、ぜひ結果を恐れずチャレンジしてみて欲しいと思います」と話しました。
同コンテストは、「新たなものを生み出す技術者になるためには、モノづくりを通して創意工夫をする機会を設けることが重要である」との考えに基づき、2015年度からスタートしたものです。
昨年に続きテーマは、自作車両によるタイムトライアル競技。「指定された乾電池以外の動力源は不可」「指定されたモーター以外の駆動装置は不可」「指定されたおもりを必ず搭載する」など課せられた条件のもと、起伏のあるコースを走行し、機構の創意工夫や製作精度によりスピードを追求することが求められます。
今回から、「コースの独立化」が図られ、従来の一面オープンだったコースを各レーンごとにフェンスで区分。これにより、最大4台の車両が他車に走行を妨げられることなく、持ち前の性能を発揮しながら同時に競技に参加できるようになりました。また、「メカニカルな設計に限定」も条件に追加され、同学科主催の競技会に相応しい、機構の工夫や工作精度、動きの滑らかさによる性能差が重要視されました。
当日は、まず各チームが製作した車両のアピールポイントなどをまとめたパネルを使って、設計コンセプトや特徴を説明しました。
競技会は、リーグ戦形式の予選と、予選を勝ち抜いたベスト4によるトーナメント形式の本戦で競い合いました。
機械工学科の学生をはじめ、学科横断型学修プログラムで学ぶ、モノづくりに熱心に取り組む学生たち5チーム17人が参加し、熱い戦いを繰り広げました。
本企画は、10月上旬のガイダンスからはじまり、その後、製作活動が本格化していきます。学生たちは、事前に製作されたコースで試走を繰り返しながら、車両に改良が加えていき、競技会1週間前には、同学科教員による事前審査を受けます。なかには、同コンテストのテーマに関連する実習科目を受講し、モーターや減速ギヤについて学びながら製作を進めたチームもいました。
優勝チームの車両は、駆動軸にモーターの回転力の伝達を接続・切断できるクラッチを自作して組み込み、下り時にクラッチを切り低抵抗状態での走行を実現させ、上りの速さだけでなく下りでの速さでも優れた結果を残しました。また、独自の木製シャーシは、ホイールベースを長くして、直進性を高めつつ、強度と軽量化を併せ持ったものに仕上げられました。さらに今回新たにコースに設定されたフェンス対策として、フェンスにバンパーが接触しても自由に回転して走行を妨げないように、バンパー先端にローラーガイドを装備。常に安定したタイムで走行することができ、非常に高い創造性や技術を発揮していました。
2位以下のチームも、前後の車輪の径を変えて、上り下りの安定性を高めたり、カーボンフレームのシャーシを採用して、軽量化と強度を併せ持たせるなどさまざまな車両がラインナップされていました。下り斜面で車両全体が転がることで搭載した鈴の音色を楽しめるようにしたモデルや、3Dプリンターを駆使した超大口径の二輪タイプ、車両という移動形態にこだわらず歩行での移動を採用したりと、どれも粒揃いのマシンばかりで見ごたえのある戦いが繰り広げられました。
また、アイデア賞とデザイン賞は、見学した市民の方の投票により決まりました。
機械工学科の大野英隆教授は「今回は例年以上にどのチームも、機械工学科の教員らが驚くほど熱心に参加する学生ばかりでした。中でも優勝チームは、"三連覇を達成したい"と昨年度の優勝メンバーにさらに同じ思いのメンバーが集まり、授業の合間にも設計について、試作パーツを用いて熱く議論する姿が度々見られるなど、普段から優れたマシンを設計製作したいという気持ちが強く感じられました。このような気持ちが今回の結果につながったのだと思います。期待した通りの結果にならなかったチームもあったと思いますが、実際に自分の手を動かし試行錯誤を繰り返し、数々の失敗からたくさんのことを学びつつ自らの機械の性能を向上させていく経験は非常に貴重で、これから技術者として巣立っていく工学部の学生にとってかけがえのない、大切なものになったと思います。今後、さらなる学修意欲の向上につながってくれることを願っています。また、これまでにこのようなイベントに参加することがなかった学生には、ぜひ結果を恐れずチャレンジしてみて欲しいと思います」と話しました。
第5回ものづくりチャレンジ 受賞者一覧
順位・賞 | チーム名 | メンバー | 所属 |
優勝 | SIT Formula Project with S-Works | 佐久間 崚、鈴木 勇人、柳澤 明良 | 機械工学科2年 |
準優勝 | たちゃんか | 礒部 奏太、伊藤 夏海、木村 航洋、立畠 耕作、中川 大地 | 機械工学科4年 |
3位 | 学科横断コース3年 | 田村 慎太郎、寺田 百恵、アクマド シェハブディン、李 旭、謝 欣悦 | 機械工学科3年 |
アイデア賞 | たちゃんか | 礒部 奏太、伊藤 夏海、木村 航洋、立畠 耕作、中川 大地 | 機械工学科4年 |
デザイン賞 | SIT Formula Project with S-Works | 佐久間 崚、鈴木 勇人、柳澤 明良 | 機械工学科2年 |