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IEEEによる教育プログラム「Career Navigator」に学生が参加しました


2022年11月4日、大学院工学研究科 機械工学専攻 博士前期課程2年の寺田百恵さんと工学部 機械工学科4年の杉崎喜一さんが、小平市立小平第二中学校(東京都)で「総合的な学習の時間」に実施された教育プログラム「Career Navigator」に参加し、出前授業を行いました。

「Career Navigator」は、キャリア選択支援に関するプログラムで、中高生が進路を決める際の参考として各分野で活躍している人たち(Navigator)と接する機会を設け、Navigator自身の人生経験に基づいたアドバイスやメッセージを伝えるとともに中高生がキャリアについて話し合える場を提供することを目的としています。今回は、IEEE Japan Council Educational Activities Groupが中心となって手配し、首都圏の大学生と社会人がNavigatorとして講演をしました。

寺田さんと杉崎さんは、他大学の学生や企業のエンジニア、研究員らとともに参加し、25分の授業を2セッションずつ行いました。

【授業の内容と参加学生のコメント】
■大学院工学研究科 機械工学専攻 博士前期課程2年/寺田百恵さん
【タイトル】
「宇宙エレベーター構想とは」
【内容】
宇宙エレベーターとはどういうものなのか、誰が何のために計画し始めたのか、現状では将来的にどのようなものを予定しているのかについて、動画や図を交えて説明しました。また、今、私自身はどこに所属していて、どの立場の人なのか、どういう進路でここまで来たのか、宇宙エレベーターにどのように関わっているのかをキャリアの視点からお話ししました。
【コメント】
今回のプログラムは、聞いてくれる中学生の皆さんの世界が、少しでも広がることを願う気持ちで参加させていただきました。教室内で皆さんに宇宙エレベーターを知っているか尋ねると、ほとんどの人が「知らない」とのことでしたが、 未来的だけど、こういう分野もあるということをお伝えしました。質疑の時間には、宇宙の分野から機械の分野、私が宇宙エレベーターに関わったきっかけ、研究のやりがいなど、幅広く興味を持っていただけたようでした。私も中学生と話をする機会はなかなかないので反応を見ながらの進行でしたが、多くの質問をいただけてよかったです。また、ほかのNavigatorとの交流もあり、研究などの話も聞けて勉強になりました。また機会がありましたら参加させていただきたいです。

■工学部 機械工学科4年/杉崎喜一さん
【タイトル】
「工学部学生(でんき・はがね)」
【内容】
工学部にはどんな人がいるのか、どんな経緯で工学を志したのか、という一例として、自分の小中学生時代の中国での体験談や自分の興味・関心事を交えながら、現在開発中の大学案内ロボットSITTER3についての構想や開発状況について説明しました。
【コメント】
ほかの修士課程のNavigatorと違い、研究に参加したばかりの学部4年生として自分に何か有意義な話ができるのかと不安に感じていましたが、この立場から見える景色から感じていることや興味を素直にお話しさせていただきました。当日は、中学生が研究内容や中国での生活、中学3年生時代の勉強時間などについて想像以上に多くの質問をしてくれて、非常に楽しく、懐かしさを感じる時間になりました。話を構成するにあたって、むしろ自分が今具体的に何をしたいのかについて考えるきっかけにもなり、修士の先輩方とも話せたことで一層工学に励む必要があると強く感じました。少しでも工学って変な人がいて面白いなと感じてもらえていれば本望です。このような機会をいただけたことに感謝いたします。


【質疑の内容(一部抜粋)】
〈寺田さん〉
  • 研究でのやりがいは何ですか?
    ― 自分で設計し、部品の調達からプログラムまでした球体(クライマー)が、実際に実験でうまく動いたときです。
  • ケーブル(テザー)が切れたらどうなるんですか?
    ― 実験では、上空のバルーンのヘリウムガスが不足して地上に落下することもありますが、事故のないように進めています。
  • 宇宙までケーブル(テザー)はどうやって張るんですか?
    ― ロケットで下から伸ばしていく、宇宙ステーションから下ろしていくなど、研究者によってさまざまな意見があり検討されています。

〈杉崎さん〉
  • 今、大学で楽しいことは?
    ― 研究室で自由にロボット開発ができていることです。とてもやりがいを感じています。
  • (ヒト型)ロボットの形状は将来どうなっていく?
    ― 進化していくと機能の面ではヒト型である必要性はなくなるかもしれません。自然界の生物は何十億年も掛けて進化し、最適化された形になっていると思います。
  • 自宅の大きな3Dプリンターで何をつくったことがある?
    ― 自分の部屋のカーテンを自動で開ける機械をつくったことがあります(当時はまだ市販されていないシステムでした)。

そのほかにも、中学生らしい自由な質問が多く寄せられ、学生にとって新鮮で充実したセッションとなりました。

※IEEE Japan Council Educational Activities Group は、アメリカに本部を持つ電気工学・電子工学技術の非営利団体IEEE(アイ・トリプル・イー)の下位組織です。
※「Career Navigator」は、IEEE TOWERS(旧Tokyo Young Researchers Workshop)が2010年に創生した独自の教育プログラムであり、2017年より「学校と地域でつくる学びの未来」に登録されています。
※文部科学省では、子どもたちの豊かな学びや成長を支えることを目的に、2014年度より「学校と地域でつくる学びの未来」(旧「土曜学習応援団活動:多様な民間企業・団体・大学等による教育プログラムの実施)を推進しています。

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