情報学部
2023年4月開催

興味のあることに挑戦して見つけた
セキュリティエンジニアの道

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潮辻 シアン

ITソリューション企業に就職した
卒業生を直撃取材!!

今回は、湘南工科大学で情報工学を学んだ卒業生に接触することができた。なぜその企業を就職先に選んだのか、現在はどのような業務を担っているのか、有意義な大学での過ごし方など、さまざまな角度から話を聞いてみた。きっと皆さんの将来のイメージも見えてくるはず!

小栁 洋貴さん

小栁 洋貴さん株式会社インターネットイニシアティブ勤務
工学部 情報工学科 2018年3月卒業
大学院工学研究科 博士前期課程 電気情報工学専攻2022年3月修了
静岡県立伊東高等学校出身

複合的な知識が求められる
セキュリティエンジニア

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潮辻 シアン

シアン:まずは、小栁さんが就職された企業について教えてください。

小栁さん

小栁さん:株式会社インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は、1992年に日本初となる国内インターネット接続事業者として創業しました。インターネットの技術革新とともに事業を拡大し、現在では、クラウドを始めとするアウトソーシングサービス、WANサービス、システムインテグレーションなどを網羅的に提供するトータルソリューションプロバイダーとしてさまざまなサービスを展開しています。

潮辻 シアン

シアン:ちなみに小栁さんが所属している部署はどんな事業を行っているのですか?

小栁さん

小栁さん:私は、セキュリティ本部に所属しており、「IIJセキュアWebゲートウェイサービス」というWebフィルタリング、アンチウイルスなど企業に必要なWebセキュリティの機能を統合したクラウド型サービスを担当しています。現在は入社1年目ということもあり、法人のお客様に卸す機材のセットアップを実施しながら商品の知識を深めています。

潮辻 シアン

シアン:小栁さんが入社した動機は何でしたか?

小栁さん

小栁さん:もともとは大学でプログラミングについて勉強したいと思い入学したのですが、大学生活の中で先生方から大学のネットワークインフラの管理・整備を任される機会が多くなり、その作業に面白さを感じたのがきっかけです。そこでこの業界について調べたところ、IIJがトップシェアを誇っていることを知りました。また、もう一つの理由としてCMの影響もあります

潮辻 シアン

シアン:ん??テレビのCMですか?

小栁さん

小栁さん:はい。実は、高校生の頃にたまたまIIJの「もし、インターネットが無かったら」というタイトルのCMをSNSで観たのです。そのCMではインターネットが無い世の中が仮定されていて、メールやSNSが使えないので忍者が手紙を直接相手に運んでいました。それが当時の僕には衝撃的で、「こんな面白いCMを考える企業もあるんだな」って強く印象に残っていたんです。そうしたら数年後、就職を考え始めた時に「あのCMは、IIJが制作したものだったのか!」と記憶がリンクして、ぜひ、IIJで働きたいと思いました。

潮辻 シアン

シアン:そんなこともあるんですね!

小栁さん

小栁さん:そうなんです。上場企業は堅いイメージがありますが、「ここなら自由度の高い仕事を任せてもらえそうだ」など、湘南工科大学で自由に学ばせてもらえた経験の延長上で働けると直感しました。

潮辻 シアン

シアン:小栁さんはまだ入社して日も浅いかと思いますが、将来の目標などはありますか?

小栁さん

小栁さん:直近では、まずは自部署で提供しているサービスを覚えて、自分のできる業務を増やしながらセキュリティエンジニアとして一人前になることです。ただ、セキュリティの世界では、ネットワークやサーバの知識など複合的なスキルが求められますので、今後も知識を増やしながら、さまざまな経験を積んでいきたいと考えています。

潮辻 シアン

シアン:現在の仕事に大学での学びは生かされていますか?

小栁さん

小栁さん:セキュリティエンジニアはお客様の情報を守るのが使命ですので、湘南工科大学で1年次から学んだ情報リテラシーの心得については非常に生かされています。また、私は学部ではプログラミングやネットワークを中心に学び、大学院では自然言語処理とセキュリティについて学んでいました。その中でもネットワークの知識は、仕事をする中でどのアドレスを振ればいいか、どのような経路を構築すればいいかなど、大学で学んだことすべてが考える上での土台になっていますね。

「やってみよう精神」が
大学生活を有意義にする

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潮辻 シアン

シアン:小栁さんが湘南工科大学に進学した理由について教えてもらえますか?

小栁さん

小栁さん:高校時代からプログラミングに興味があり、静岡から通える範囲の大学を探していたところ、湘南工科大学は学びのサポートが手厚いと感じて入学しました。

潮辻 シアン

シアン:静岡から通学していたのですね!大学ではどのような研究に取り組んでいましたか?

小栁さん

小栁さん:梅澤教授のもと、セキュリティ脅威分析に関する研究をしていました。中学生の頃に放送していたハッカーのテレビドラマを観て、単純に「かっこいいな、セキュリティの分野って面白そうだな」と思っていたのがきっかけです。

潮辻 シアン

シアン:どんな研究内容でしたか?

小栁さん

小栁さん:まず、インターネットのある世界は、日々、危険に晒されています。それらの脆弱性の情報をまとめた自然言語で記述されるデータベースがあるのですが、このデータベースとこれからつくろうとしている新たなシステムの設計書などの自然言語文書とマッチングさせることで、類似する脆弱性の情報をシステムの設計者に気づかせたり、将来的には設計書などの自然言語文書から攻撃成功までの条件を提示できるような仕組みの研究をしていました。

潮辻 シアン

シアン:「脆弱性」というと、ウイルスメールなど悪意ある攻撃から狙われやすい、セキュリティの問題点のことですよね?

小栁さん

小栁さん:はい、そうです。といっても、新たなシステムの設計書は機密性が高く入手できません。そこで、脆弱性に関する報告文書を利用し、実際に使われた脆弱性の記述を除去してから、それを先ほどの脆弱性データベースと自然言語処理を使ってマッチングすることで、高い確率で悪用される可能性のある脆弱性を見つけていくというものです。

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潮辻 シアン

シアン:小栁さんは大学院にも進まれましたが、ずっとこの研究に取り組んでいたのですか?

小栁さん

小栁さん:はい、梅澤教授の研究を共同で行っていました。でも、大学院では機械工学の先生とも仲良くなったこともあり、鳥人間コンテストにも参加しました

潮辻 シアン

シアン:え?鳥人間コンテスト!?セキュリティとはあまり関係なさそうですが…どのような役割を担当されたんですか?

小栁さん

小栁さん:コンピュータ関係が中心でしたが電気回路なども担当しました。大学院も含めて6年間大学に在籍していましたが、湘南工科大学は「こんなことがやりたいです!」と手を挙げれば、本当に何でもやらせてくれる自由度があります。大学時代も、僕らが「このプログラミングをやりたい」「PCを組み立てたい」と先生に相談すると、すぐに機材や教室を貸していただけました

潮辻 シアン

シアン:やりたいことがあれば何でもできる環境なんですね。

小栁さん

小栁さん:それが湘南工科大学の一番の魅力だと思います。さらに、情報に関するあらゆる分野を学べたのも大きかったですね。授業ではコンピュータの仕組みやプログラミング、VRなどの映像コンテンツ、AIなど、さまざまな分野を広く学べて、その上で興味のある分野を深く学べました

潮辻 シアン

シアン:これから情報学部で学びたいと考えている皆さんに、大学生活のアドバイスをいただけますか?

小栁さん

小栁さん:難しいことはあまり考えずに、「まずはやってみよう」という気持ちで入学してほしいですね。理論だけ学んでも面白くはないですし、何かに挑戦して失敗したとしてもその経験はかならず今後に生かせるはずなので、失敗や成功を重ねながら学びを深めてほしいです。また、ソフトウェアだけでなくハードウェアの機械にも触れてみてください。ハードウェアあってのソフトウェアですので、両方をバランスよく学ぶことで、より視野が広がり将来の可能性がどんどん広がるはずです。

潮辻 シアン

シアン:ITトータルソリューション企業に就職された小栁さんならではの言葉ですね。とても参考になります。小栁さん今日はありがとうございました。今後の活躍を期待しています!

詳細情報は、大学公式Webサイトの入試情報ページをご確認ください。

※内容は取材時のものです。
(2022年9月20日更新)

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